クリップ操作
プロジェクトタイムラインには、クリップの選択、調整、トリミング、移動、コピーなどの総合的なサポート機能が装備されています。
編集操作を行う前の準備としてクリップを選択します。選択したクリップには、オレンジ色の枠が表示され、ナビゲーターでもオレンジ色に表示されます。
クリップはマウスでクリックして選択します。それ以前の選択は取り消されます。素早く複数選択する場合は、タイムラインエリアをクリックして、選択するクリップが含まれるフレームをドラッグします。ひとつのコマンドですべてのクリップを選択するには、Ctrlを押しながらAを押します。
選択を解除するhには、タイムラインのギャップエリアをクリックします。
キーボードとマウスを使った複数選択
より複雑な複数選択を行う場合には、Shift と Ctrl (または両方)を押しながら左クリックします。
クリップを連続選択する場合:最初のクリップをクリックし、Shift を押しながら最後のクリップをクリックします。この2つのクリップで選択したすべてのクリップを示す外接矩形または選択枠を定義します。
選択したクリップを実行:Ctrl を押しながらクリックして、他のクリップに影響を与えずにひとつのクリップの選択状態を逆にします。
残りのトラックを選択:Ctrl と Shift を押しながらクリックして、開始位置またはクリックしたクリップの開始位置以降のすべてのクリップを選択します。この機能は、特にタイムラインの残りのクリップを素早く「処理」して新しい素材を挿入する、または手動で左に寄せ手タイムラインのギャップを埋めたい場合に便利です。
マウスポインタをゆっくりタイムライン上のクリップの上に移動させると、それぞれのクリップの端にくると矢印に変化するのが確認できます。これをクリックしてドラッグすると、クリップの境界を変更できます。
調整すると、上書きモード(挿入モードでは同期問題が発生します)でタイムライン上のそのクリップの長さが変わります。クリップの開始位置を右方向にドラッグすると、左側のギャップが開きます。調整したクリップの左横にクリップがある場合は、左にドラッグすると上書きします。
マウスをギャップ(少なくとも右側にクリップがひとつあるタイムライントラックの空きスペース)の最後の上に移動させると調整ポインタが現れます。
クリップを操作して上書きモードでギャップを調整しても役立つ効果はありません。ただし、スマートモードで編集しているときにギャップが存在し、個別のトラックを左または右に寄せたい場合は、同期問題が発生しないため便利です。したがって、ギャップの調整は、挿入モードで行います。
また、ギャップがない場合に Alt を押しながらクリップの端を調整しても同じ結果になります。
オーバートリミングは、ソース素材の限界を超えてクリップの長さを拡張しようとすると発生します。このような状況は可能な限り回避してください。
オーバートリミングが発生すると、クリップの無効な部分がピンク色で表示されます。
クリップのオーバートリミング:オーバートリミングセクションでフリーズしているフレームの最初と最後部分
オーバートリミングは危機的状態ではありません。即座に対処する必要はありません。Avid Studio はクリップの最初と最後のフレームで「フリーズ」に指定されたクリップをオーバートリミングエリアとして拡張します。
オーバートリミングとコンテキストの長さによってはこの対処法が役立つ場合があります。短時間フレームをフリーズすると、それ自体で視覚効果があります。
フレームをフリーズさせる方法は、早い動きが伴うシーケンスで発生するとあまり効果がありません。そのような場合には、クリップの補足または置換を考慮する、またはスピード機能で長くします。
タイムライン上のクリップまたはギャップの長さを変えることを「トリミング」と言います。
マルチトラックトリミングは役立つ編集ツールです。複数のトラックを一度にトリミングすることにより、後でプロジェクトタイムラインに追加されるクリップが関連する同期を維持できるようにします。
その後の内容を考慮せずにトリミングしたクリップは、プロジェクトの同期を台無しにします。サウンドトラックが動作に一致しない、タイトルを表示するタイミングが悪いなどの問題が発生します。
複数トラックのトリミング
同期を維持するためのルール
Avid Studio には、ユーザーが複数トラックのトリミングをリスクなしで行えるパワフルなトリミングツールがあります。ただし、複雑なタイムラインを含め、同期を安全に行うためには、各トラックで正確なひとつのトリミングポイントを開くという簡単なルールがあります。そのトリミングポイントがクリップまたはギャップ、およびどの終わりに付随するかどうかはユーザーに依存します。
トリムポイントを開く
マウスポインタをクリップの開始または終了位置に移動します。開始位置にあるトリムポインタは左向き、終了位置にあるトリムポインタは右向きに切り替わります。
トリムポインタが表示されたら、トリムする箇所で1回クリックします。必要に応じて別のクリップのトリムポイントを開きます。
Ctrl キーを押しながら2つ目のポイントを指定して、ひとつのトラックにつき2つまでトリムポイントを開くことができます。この機能は、両側トリミング、スリップトリミング、スライドトリミングなどの操作で便利です。(詳細は以下参照)
タイムラインスクラバーをトリミングするカットの近くに配置してトリムポイントを開き、タイムラインツールバーの [トリムモード切り替え] ボタンをクリックする方法もあります。
トリムポイントを開くと以下の変化が見られます。
· クリップの左または右端がオレンジ色にハイライト表示される
· [トリムモード切り替え] ボタンが有効になる
· プレーヤの下のトランスポートコントロールがトリム調整ツールになる
· トリムモードであることを示すオレンジ色のアウトラインがプレビューの周りに表示される
トリムモードでトリム調整ボタンが表示されている状態
トリムモードを閉じる
トリムモードは、トリムポイントから離れたグレーエリアをクリックする、または [トリムモード切り替え] ボタンをクリックして閉じることができます。
モード編集
現在の編集モード(スマート、上書き、挿入)で、タイムライン上の他のクリップにどう影響するかを決まります。タイムラインツールバーの右端にあるドロップダウンリストからモードを選択します。
挿入モード:トリミングを実施したクリップの右にあるクリップと同じトラックにあるクリップは、新しいクリップの長さに合わせて左または右に移動します。他のトラックとの同期を失いますが、クリップは上書きされません。
上書きモード:トリミングしているクリップおよび隣接するクリップがこのモードで上書き編集されます。トラック全体の同期に影響はありません。
スマートモード:トリミングのスマートモードは挿入モードと同様です。
クリップの開始をトリミングする
トリムポインタを表示されている状態にして、クリップの左端をクリックしてクリップの開始(「マークイン」ポイント)をトリムする準備をします。トリムポイントを設定した後は、クリップの開始からフレームを追加または削除できます。
クリップをトリムするには、トリムポイントを左または右にドラッグします。
プレーヤーでトリムするには、トリムボタンを使って、ひとつまたは10個のフレームを前または後方向にトリムします。[繰り返し再生] ボタンをクリックすると、トリム部分を繰り返しプレビューします。
インポイントトリムが選択されているところ
クリップの終了をトリミングする
クリップの終了(または「マークアウト」ポイント)をトリムするには、マウスポインタが右向き矢印に変わったら、クリップの右端をクリックしてトリムポイントを開きます。これで、クリップの終了位置でフレームを追加、または削除できます。
トリムポイントをドラッグする、またはトリムモードでプレーヤを使うなどの方法で直接クリップをトリミングすることもできます。
アウトポイントトリムが選択されているところ
ギャップのトリミング
プロジェクトタイムラインでは、クリップのみでなくクリップ間のギャップもトリミングできます。ギャップのトリミングと聞いても、ピンとこないかもしれませんが、実施は非常に便利です。たとえば、ひとつのタイムライントラックのスペースに挿入するまたは削除する最も簡単な方法は、ギャップの右端をトリミングすることです。その操作により、ギャップの右側にあるすべてのクリップがひとつの塊としてシフトされます。
また、トリミングで同期を維持するために各トラックのトリムポイントを開く必要がある場合、通常は、クリップではなくギャップの長さをトリミングする方法を選択します。(各トラックのトリムポイントの同期を維持するルールがあります。)
開始または終了に関わらず、ギャップのトリミングの仕方は、前述のクリップのトリミングと同じ手順です。
2つのギャップが選択され、オーディオアウトポイントがトリミングされているところ
両端のトリミング
この操作では、2つの隣接するクリップ(またはクリップと隣接するギャップ)を同時にトリミングします。スペースと素材が利用可能な限り左側のアイテムに追加されたフレームが右側から取り出され、その逆も行われます。ユーザーが動かすのは、アイテムが交差するカットポイントです。このテクニックを使うアプリケーションのひとつは、音楽サウンドトラックのビートを視覚的に調整します。
最初に、クリップの左端をクリックして最初のトリムポイントを開き、Ctrl を押しながらクリップの右端の開始をクリックして2つ目のトリムポイントを開きます。
開いたばかりの隣接するトリムポイントの位置が決まると、マウスポインタが横向きの両矢印に変わります。クリップの境界を左または右にドラッグする、またはプレーヤをトリムモードで使います。
両側のトリミング:隣接するインおよびアウトポイントが選択されているところ
スリップトリム
ソース素材の再生時間を変更せずにクリップの開始フレームを変更するには、クリップの開始でひとつのトリムポイントを開き、同じクリップまたはそれ以降のタイムライントラックにあるクリップの終了でトリムポイントを開きます。
いずれかのトリムポイントを横方向にドラッグする、またはプレーヤのトリムコントロールを使ってソース内でクリップの位置を変更します。
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スキップトリム:クリップのインおよびアウトポイントが選択されているところ
スライドトリム
スライドトリムは、前述の両側のトリミングテクニックの拡張バージョンです。この場合、クリップの終了とタイムライン上のそれ以降の別のクリップの開始でトリムポイントを開きます。タイムラインに沿ってひとつのクリップの境界をスライドする代わりに、両側のトリミングと同様に、共に移動する2つのトリムポイントをスライドします。2つのトリムポイントの間にあるすべてのクリップがタイムラインの前半または後半で位置変更されます。
スリップトリミングとスライドトリミングは、クリップのコンテンツを別のトラックの素材と同期するときに便利です。
スライドトリム:最初のクリップのアウトトリムポイントと3つ目のインポイントが開かれているところ
トリムポイントのモニタリング
複数のトリムポイントでトリミングするとき、ひとつのトリムポイントのプレビューを別のポイントに切り替えて、それぞれが正しく設定されていることを確認すると便利です。モニタリングようにトリムポイントを選択し、オーディオやビデオのプレビューで表示されるようにします。
トリムポイントを開くと、モニタリングが開始されます。複数のトリムポイントが設定されている場合は、それぞれの作成を確認できます。モニタリングようのトリムポイントを直接選択するには、Ctrl を押しながらクリックします。トリムモードを有効にし、Tab を押すと開いているポイントを循環します。
複数のクリップを選択して移動するには、マウスポインタを選択したクリップの上に置き、ポインタがハンド記号に変わるのを待ちます。ポインタが変わったら、クリップを希望する箇所にドラッグします。
移動は2つのステップで行います。最初に、現在の編集モードのルールに従って選択したクリップを現在のタイムラインから削除します。次に、希望する終了位置に移動します。クリップはトラック別に左から右方向に挿入されます。すべてのトラック上で選択したすべてのクリップに関連する位置は維持されます。
「非連続クリップ」(トラックごとにいくつかのクリップを選択し、別のトラックで同じ場所のクリップを選択しない)の移動も可能ですが、上書きモードで実行する以外では複雑になる可能性があります。単一クリップまたは完全なタイムラインの断面のいずれを移動しても、複雑ではないため可能な限りこの方法をお勧めします。
Alt キーを押しながらクリップを移動すると、挿入モードと上書きモードを切り替えることができます。標準のスマート操作は、挿入と同じであり、最も頻繁に行われる横方向の移動で、再生順序を並べ替えます。
コピー
Ctrl キーを押しながらクリップを選択すると、移動する変わりにコピーします。